ヒアロンエキス(ヒアルロン酸―蛋白質複合体)と育毛効果

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1、ヒアルロン酸とは?

 ヒアルロン酸は動物の結合組織に広く分布している代表的な酸性ムコ多糖体で現在化粧品原料や医薬品原料として注目を集めている生体高分子物質です。
ヒアルロン酸の抽出原料としては、鶏冠、臍帯、眼のガラス体などがありますが最近では微生物を利用して発酵法により、バイオのヒアルロン酸も作られています。

<ヒアルロン酸の生理的機能>

・細胞外液の電解質と水の調整
・創傷治癒
・感染に対する防御
・潤滑
・眼における安定な透明液の保持


2、ヒアロンエキスとは?

ヒアロンエキスは天然保湿因子である酸性ムコ多糖体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸など)を多量に含有するヒト臍帯(へその緒)を原料とするエキスで、500〜700mg/dlの酸性ムコ多糖体を含んでいます。

ヒアロンエキスの特徴(1)

 ヒアルロン酸はふつう生体内で、蛋白との直接共有結合によって複合体を形成してプロテオグリカンと総称される形態で存在しています。
 ヒアロンエキスはバイオで作られた純正のヒアルロン酸などとは異なり、この蛋白を排除せずプロテオグリカンの形で抽出したもので、ヒアルロン酸―蛋白複合体の形態であることが第一の特徴です。つまり、より生体に近い、自然な形のヒアルロン酸であるわけです。

ヒアロンエキスの特徴(2)

 ヒアロンエキスに含まれているヒアルロン酸は、分子量が280〜300万くらいで、バイオのヒアルロン酸の50〜150万に比べて高分子量であることが、第二の特徴です。一般にヒアルロン酸は分子量が大きいほど、保水力が強いといわれています。

ヒアロンエキスの特徴(3)

 ヒアロンエキスはヒアルロン酸の純品の水溶液ではなく、ヒアルロン酸を多量に含んだ臍帯の抽出エキスです。そのためにヒアルロン酸以外にも活性ペプタイド、ミネラル、アミノ酸、ビタミンなどが含まれていることが第3の特徴です。そのため保湿作用以外にも、これらの有用成分が経皮吸収されて、いろいろな薬理作用を発現することを期待できます。


3、ヒアロンエキスと育毛効果

@保湿作用

 プロテオグリカンは強い親水性をもち、基質中で結合水をとりゼリー状マトリクスを形成して、水を強く保持します。ヒアルロン酸の水の保持性は他のムコ多糖体に比べて優れており、1gあたり実際的に100ml(vitroでは1gあたり6l)の水分保有能を有すると言われています。ヒアルロン酸は一度水を保持すると離さないので他の高分子物質などと異なって低湿時でも水分保有能が高いのが特長です。従ってヒアルロン酸は理想的な保湿剤といえます。
 頭皮中の酸性ムコ多糖体量は毛周期における成長期に多く、退行期や休止期には低下することが知られています。頭髪の成長のために、頭皮には水分が欠かせません。また、ヒアロンエキスの配合により頭皮の保湿性が高まり、角質層の乾燥を防いで潤いが高まりますので、フケの発生が防止されます。

A末梢血流循環の改善

ヒアロンエキスに含まれる活性ペプタイドは結合組織を安定賦活させ、末梢血管を拡張させることにより末梢血流を増量させるので、皮膚の栄養補給、老廃物の除去が円滑に行われるのを助けます。
 ヒアロンエキスの配合により頭皮の末梢血流が増加し、頭皮の栄養補給、老廃物の除去を円滑にし、ひいては毛母細胞の働きを活発にするのを助けます。

B細菌の防御

プロテオグリカンのアニオン反発現象等により、細菌を防御します。
従ってヒアロンエキスの配合により、フケの発生を防止できます。

C被膜形成能

ヒアロンエキスは水溶性高分子の特性により被膜形成能を有します。ヒアルロン酸による被膜は同濃度のCMC,PVA,PVPやケラチンによる被膜より膜強度や弾力性が大きいといわれています。
 ヒアロンエキスの塗布により頭皮に被膜が形成され、頭髪における滑り抵抗値が減少するので、頭皮に滑らかさを与えます。



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