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三晃フェニックス
特許詳細

出願番号 特許出願平05-251049        
公開番号 特許公開平07-082000        
公告番号          
審判番号 審判平09-008219        
特許番号 特許3062859

(書誌+要約+請求の範囲+実施例)
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開平7−82000
(43)【公開日】平成7年(1995)3月28日
(54)【発明の名称】水及び油改質用複合セラミックスの製造方法
(51)【国際特許分類第6版】

C04B 35/00 C02F 1/30 C10G 15/08 6958-4H// C02F 1/48 A 9344-4D
【FI】

C04B 35/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】32
【出願形態】FD
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願平5−251049
(22)【出願日】平成5年(1993)9月13日
(71)【出願人】
【識別番号】593186127
【氏名又は名称】杉本 光正
【住所又は居所】神奈川県逗子市池子3丁目2番22号
(71)【出願人】
【識別番号】593186138
【氏名又は名称】森 秀二
【住所又は居所】千葉県袖ケ浦市長浦駅前5丁目17番11号
(72)【発明者】
【氏名】杉本 光正
【住所又は居所】神奈川県逗子市池子3丁目2番22号
(72)【発明者】
【氏名】森 秀二
【住所又は居所】千葉県袖ケ浦市長浦駅前5丁目17番11号
(74)【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 宏


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(57)【要約】
【目的】 本発明は水及び油の改質効果がより優れたセラミックスの製造方法を提供することが主要な目的である。
【構成】 雲母類、層状ケイ酸塩鉱物、珪酸化合物、リン酸化合物、マグネシウム化合物、燐酸カルシウム化合物、ナトリウム化合物、カリウム化
合物、正磁性化合物、鉄化合物、亜鉛化合物、アルミニウム化合物、補強繊維及び柑橘類等有機化合物から成る混練物群から選ばれた少なくとも一
つの混練物に、反磁性化合物及び結合剤を混練し混合混練物を得る工程と、この混合混練物を加水反応させ養生する工程と、この養生した混合混練
物を成型する工程と、この成型した混合混練物を仮焼成する工程と、この仮焼成した混合混練物を焼結しセラミックスを得る工程と、このセラミッ
クスを磁気化する工程とを具備することを特徴とする。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】 雲母類、珪酸化合物、リン酸化合物、マグネシウム化合物、燐酸カルシウム化合物、ナトリウム化合物、カリウム化合物、正磁性化
合物、鉄化合物、亜鉛化合物、アルミニウム化合物、補強繊維及び柑橘類から成る混練物群から選ばれた少なくとも一つの混練物に、反磁性化合物
及び結合剤を混練し混合混練物を得る工程と、この混合混練物を加水反応させ養生する工程と、この養生した混合混練物を仮焼成する工程と、この
成型した混合混練物を仮焼成する工程と、この仮焼成した混合混練物を焼結しセラミックスを得る工程と、このセラミックスを磁気化する工程とを
具備することを特徴とする水及び油改質用複合セラミックスの製法。
【請求項2】 層状ケイ酸塩鉱物、珪酸化合物、リン酸化合物、マグネシウム化合物、燐酸カルシウム化合物、ナトリウム化合物、カリウム化合
物、正磁性化合物、鉄化合物、亜鉛化合物、アルミニウム化合物、補強繊維及び柑橘類から成る混練物群から選ばれた少なくとも一つの混練物に、
反磁性化合物及び結合剤を混練し混合混練物を得る工程と、この混合混練物を加水反応させ養生する工程と、この養成した混合混練物を成型する工
程と、この成型した混合混練物を仮焼成する工程と、この仮焼成した混合混練物を焼結しセラミックスを得る工程と、このセラミックスを磁気化す
る工程とを具備することを特徴とする請求項1記載の水及び油改質用複合セラミックスの製法。
【請求項3】 上記仮焼成は、800度C〜900度Cの温度範囲にて行うことを特徴とする請求項1記載の水及び油改質用複合セラミックスの製
造方法。
【請求項4】 上記焼結は、890度C〜1300度Cの温度範囲にて行うことを特徴とする請求項1記載の水及び油改質用複合セラミックスの製
造方法。
【請求項5】 上記雲母類は、KAl2 (AlSi3 O10)(OH)2 (白雲母)、K(Mg,Fe)3 (AlSi3 O10)(OH)2 (黒雲
母)、KMg3 (AlSi3 O10)(OH)2 (金雲母)、KLi2 Al(Si4 O10)(OH)2 (鱗雲母)、NaAl2 (AlSi3 O10)
(OH)2 (ソーダ雲母)、KMg3 (AlSi3 O10)F2 (フッ素金雲母)、KMg2.5 (Si4 O10)F2 (フッ素四ケイ素雲母)、KMg
2 Li(Si4 O10)F2 (テニオライト)、NaMg2.5 (Si4 O10)F2 (Naテトラシリシックマイカ)、NaMg2 Li(Si4 O10)
F2 (Naテニオライト)、LiMg2 Li(Si4 O10)F2 (Liテニオライト)、Na1/3 Mg2/3 Li1/3 (Si4 O10)F2(Naヘク
トライト)、Li1/3 Mg2/3 Li1/3 (Si4 O10)F2 (Liヘクトライト)、であることを特徴とする請求項1記載の水及び油改質用複合セ
ラミックスの製造方法。
【請求項6】 上記珪酸化合物は、SiO2 (水晶)、SiO2 (方珪石)、SiO2 (鱗珪石)、SiO2 (金紅石)であることを特徴とする請
求項1記載の水及び油改質用複合セラミックスの製造方法。
【請求項7】 上記リン酸化合物は、P2 O5 、H3 PO4 、HPO3 、PH3 、H2 PH3 、HPH2 O2 、H4 P2 O7 であることを特徴とす
る請求項1記載の水及び油改質用複合セラミックスの製造方法。
【請求項8】 上記マグネシウム化合物は、MgO、MgCO3 、MgCl2 、Mg(OH)2 、Mg2 P2 O7 、Mg3 (PO4 )2 であること
を特徴とする請求項1記載の水及び油改質用複合セラミックスの製造方法。
【請求項9】 上記燐酸カルシウム化合物は、CaHPO4 (リン酸一水素カルシウム)、Ca3 (PO4 )2 (リン酸カルシウム)、Ca5 (P
O4 )3F(リン酸フッ素カルシウム)、Ca4 O(PO4 )2 (リン酸酸化カルシウム)、Ca10(PO4 )6 F2 (フッ素アパタイト)、Ca
P4 O11、Ca(PO3 )2 (メタリン酸カルシウム)、Ca2 P2 O7 (ピロリン酸カルシウム)、Ca2 (H2 PO4 )2 (リン酸二水素カル
シウム)、Ca10(PO4 )6 (OH)2 (ヒドロキシアパタイト)であることを特徴とする請求項1記載の水及び油改質用複合セラミックスの製
造方法。
【請求項10】 上記ナトリウム化合物は、NaCl、NaOH、Na2 CO3 、NaHCO3 、Na2 O、Na4 P2 O7 、Na2 H2 P2 O
、Na5P3 Oであることを特徴とする請求項1記載の水及び油改質用複合セラミックスの製造方法。
【請求項11】 上記カリウム化合物は、KCl、KOH、K2 CO3 、K2 O、K4 P2 O7 、K3 PO4 であることを特徴とする請求項1記載
の水及び油改質用複合セラミックスの製造方法。
【請求項12】 上記正磁性化合物は、FeCl2 (塩化第一鉄)、FeCl3 (塩化第二鉄)、Fe2 O(三酸化二鉄)、Fe3 O4 (四酸化三
鉄)、Fe2 MnO4 (酸化マンガンIIニ鉄III)、Fe2 MgO4 (酸化マグネシウムニ鉄III)、Ni(ニッケル)、Fe2 NiO4
(酸化ニッケルIIニ鉄III)、Co(コバルト)、Ca3 O4 (四酸化三コバルト)、CoFe2 O4 (酸化ニ鉄IIIコバルトII)、Pd
(パラジウム)、Rh(ロジウム)、CoO(酸化コバルト)、Ca(カルシウム)、K(カリウム)、La(ランタン)、Lu(ルテチウム)、
Mo(モリブデン)、Na(ナトリウム)、(NH4 )2 Os Br6 、Pt(プラチナ)、ReCl3 (塩化レニウム)、Sr(ストロンチウ
ム)、Th(トリウム)、VO2 (酸化パナジウム)、Zr(ジルコニウム)、ZrN(窒化ジルコニア)であることを特徴とする請求項1記載の
水及び油改質用複合セラミックスの製造方法。
【請求項13】 上記鉄化合物は、FeO(酸化鉄)、Fe3 O3 (三酸化二鉄)、Fe3 O4 (四酸化三鉄)であることを特徴とする請求項1記
載の水及び油改質用複合セラミックスの製造方法。
【請求項14】 上記亜鉛化合物は、ZnO(酸化亜鉛)、Zn(OH)2(水酸化亜鉛)であることを特徴とする請求項1記載の水及び油改質用複
合セラミックスの製造方法。
【請求項15】 上記アルミニウム化合物は、Al2 O3 、Al(OH)3、Al2 O3 (H2 O)、Al2 O3 (3H2 O)であることを特徴とす
る請求項1記載の水及び油改質用複合セラミックスの製造方法。
【請求項16】 上記補強繊維は、有機繊維物であることを特徴とする請求項1記載の水及び油改質用複合セラミックスの製造方法。
【請求項17】 上記有機繊維物は、種子毛繊維、靭皮繊維、葉脈繊維、獣毛繊維、絹繊維、再成繊維、半合成繊維、合成繊維であることを特徴と
する請求項14記載の水及び油改質用複合セラミックスの製造方法。
【請求項18】 上記種子毛繊維は、木綿、カポック、パンヤの繊維であることを特徴とする請求項15記載の水及び油改質用複合セラミックスの
製造方法。
【請求項19】 上記靭皮繊維は、亜麻、芋麻、大麻、ミツマタの繊維であることを特徴とする請求項15記載の水及び油改質用複合セラミックス
の製造方法。
【請求項20】 上記葉脈繊維は、マニラ麻、サイザル麻、バショウの繊維であることを特徴とする請求項15記載の水及び油改質用複合セラミッ
クスの製造方法。
【請求項21】 上記獣毛繊維は、羊毛、モヘヤの繊維であることを特徴とする請求項15記載の水及び油改質用複合セラミックスの製造方法。
【請求項22】 上記絹繊維は、家蚕系、野蚕系の繊維であることを特徴とする請求項15記載の水及び油改質用複合セラミックスの製造方法。
【請求項23】 上記再成繊維は、レーヨンの繊維であることを特徴とする請求項15記載の水及び油改質用複合セラミックスの製造方法。
【請求項24】 上記半合成繊維は、アセテートの繊維であることを特徴とする請求項15記載の水及び油改質用複合セラミックスの製造方法。
【請求項25】 上記合成繊維は、ポリエステルの繊維であることを特徴とする請求項15記載の水及び油改質用複合セラミックスの製造方法。
【請求項26】 上記柑橘類繊維は、果物類の皮、野菜類の皮の繊維であることを特徴とする請求項15記載の水及び油改質用複合セラミックスの
製造方法。
【請求項27】 上記果物類の皮は、ミカンの皮であることを特徴とする請求項24記載の水及び油改質用複合セラミックスの製造方法。
【請求項28】 上記有機化合物は、L−アスコルビン酸、ヘム、非ヘムであることを特徴とする請求項24記載の水及び油改質用複合セラミック
スの製造方法。
【請求項29】 上記野菜類の皮は、キュウリの皮であることを特徴とする請求項24記載の水及び油改質用複合セラミックスの製造方法。
【請求項30】 上記反磁性化合物は、Agl(ヨウ化銀)、AlCl3 (塩化アルミニウム)、B(ホウ素)、B2 O3 (酸化ホウ素)、Be
(ベリリウム)、Bi(ビスマス)、Cs2S(セシウム硫黄)、LiCl(塩化リチウム)、LiO2 (酸化リチウム)、NH4 Cl(塩化アンモ
ニウム)、P(黒)(黒リン)、P(赤)(赤リン)、Sb(アンチモン)、Rh2 O3 (酸化ロジウム)であることを特徴とする請求項1記載の
水及び油改質用複合セラミックスの製造方法。
【請求項31】 上記結合剤は、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリエ
チレンオキシド、ポリビニルブチラール、ポリメチルメタクリレート、セルロースアセテートブチレートであることを特徴とする請求項1記載の水
及び油改質用複合セラミックスの製造方法。
【請求項32】 上記層状ケイ酸塩鉱物は、KAl2 (AlSi3 O10)(OH)2 (白雲母)、K(Mg,Fe)3 (AlSi3 O10)(OH)2
(黒雲母)、KMg3 (AlSi3 O10)(OH)2 (金雲母)、KLi2 Al(Si4 O10)(OH)2 (鱗雲母)、NaAl2 (AlSi3 O
10)(OH)2 (ソーダ雲母)、KMg3 (AlSi3 O10)F2 (フッ素金雲母)、KMg2.5 (Si4 O10)F2 (フッ素四ケイ素雲母)、K
Mg2 Li(Si4 O10)F2 (テニオライト)、NaMg2.5 (Si4 O10)F2 (Naテトラシリシックマイカ)、NaMg2 Li(Si4 O
10)F2 (Naテニオライト)、LiMg2 Li(Si4 O10)F2 (Liテニオライト)、Na1/3 Mg2/3 Li1/3 (Si4 O10)F2 (Na
ヘクトライト)、Li1/3 Mg2/3 Li1/3 (Si4 O10)F2 (Liヘクトライト)であることを特徴とする請求項2記載の水及び油改質用複合
セラミックスの製造方法。


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【実施例】以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1Ca2 P2 O7 (ピロリン酸カルシウム)16.7%重量部とCa10(PO4)4 F2 (フッ素アパタイト)11%重量部とSiO2 (方
ケイ石)26%重量部とAl2 O3 (酸化アルミニウム)27.5%重量部と純水60cc及びH3PO4 (リン酸)27.5%重量部を加水混練
後、反応熱が常温に成るまで養生し、KCl(塩化カリウム)3%重量部とNaMg2.5 (Si4 O10)F2 (Naテトラシリックマイカ)20%
重量部とC6 H8 O6 (L−アスコルビン酸)1%重量部とFe3 O4 (四酸化三鉄)0.2%重量部とRh(ロジウム)0.05%重量部とNa
CO3 (炭酸ナトリウム)2%重量部を混練する。反応発砲終了後MgO(酸化マグネシウム)11%重量部を入れ混練すると再度反応熱が出る為
に、常温になった後に、ZnO(酸化亜鉛)0.05%重量部とHEC(ヒドロキシエチルセルローズ)20%重量部を混練する。そして、5時間
以上養生後、固形化するために粉砕して再度加水し混練する。その後養生を12時間以上行なわないと、粘度が出ない為に成型できない。養生後成
型し、成型後に自然乾燥または炉内90度C乾燥を行ない、ゆっくりと十分に乾燥させる。
【0029】次に、6度C/1分間の昇温速度で600度Cまで昇温し、その後800度Cで1時間仮焼成し、920度Cで焼結した。その後、セ
ラミックスの表面温度のみを高める目的の為、950度Cまで昇温して、950度Cで切り炉冷した。焼結後100Vの電流内で磁気処理を行なっ
た。
【0030】水道水Ph7.2にこのセラミックスを投入し、24時間後にPhを測定したところ、Ph8.5の数値に変化していた。また、1
リットルの灯油ストーブのタンク内に投入して2分後に点火したところ、炎を微弱に調整しても最強の状態時の様に火力が強くなった。
【0031】実施例2KMg3 (AlSi3 O10)F2 (フッ素金雲母非膨潤型)、SiO2 (水晶)38%重量部、Al2 O3 4.2%重量部、
Fe2 O3 (三酸化二鉄)0.2%重量部、CaO(酸化カルシウム)14%重量部、MgO(酸化マグネシウム)16%重量部、K2 O 2.8
%重量部、Na2 O 3.5%重量部、P2O5 22%重量部、Zn(亜鉛)0.01%重量部、柑橘類の皮0.1%重量部の混練物群に、Rh(ロ
ジウム)0.05%重量部、ヒドロキシエチルセルロース20%重量部を混練し、加水反応させ養生した後、成型した。成型状態は灰色であり、成
型も容易であった。その後、800度C/1時間で仮焼成し、980度C/1時間で焼結した。焼結状態は白色で多孔質である。その後、できたセ
ラミックスを磁気化した。このセラミックスを使用しての水及び油の効果試験では、水道水Ph7.3がセラミックスの10日間連続浸漬後Ph
9.53に変化した。また、酸化還元電位差は150mVであった。更に、油燃焼度は上昇した。
【0032】実施例3KMg3 (AlSi3 O10)F2 (フッ素金雲母非膨潤型)、SiO2 (水晶)38%重量部、Al2 O3 4.2%重量部、
Fe2 O3 (三酸化二鉄)0.2%重量部、CaO(酸化カルシウム)14%重量部、MgO(酸化マグネシウム)16%重量部、K2 O 2.8
%重量部、Na2 O 2%重量部、P2 O530%重量部、Zn(亜鉛)0.02%重量部、柑橘類の皮0.1%重量部の混練物群に、Rh(ロジウ
ム)0.05%重量部、ヒドロキシエチルセルロース20%重量部を混練し、加水反応させ養生した後、成型した。成型状態は灰色であり、成型も
容易であった。その後、800度C/1時間で仮焼成し、920度C/1時間で焼結した。焼結状態は白色で多孔質である。その後、できたセラ
ミックスを磁気化した。
【0033】このセラミックスを水道水Ph7.3に10日間連続浸漬したところPh9.77に変化した。また、酸化還元電位差は163mVで
あった。更に、油燃焼度は実施例1に比べ上昇した。
【0034】比較例1上記実施例1の混合物群から亜鉛化合物、補強繊維、反磁性化合物を混練しない混練物群、即ち、KMg3 (AlSi3 O
10)(OH)2 (天然金雲母)、SiO2 (水晶)32%重量部、Al2 O3 4.6%重量部、Fe2 O3 (三酸化二鉄)0.7%重量部、CaO
(酸化カルシウム)25%重量部、MgO(酸化マグネシウム)6.5%重量部、K2 O 0.5%重量部、Na2 O 4%重量部、P2 O5 23%
重量部の混練物群にヒドロキシエチルセルロース5%重量部を混練し、加水反応させ養生した後、成型した。成型状態は白色で成型は容易であっ
た。その後、仮焼成し、1000度C/1時間で焼結した。焼結状態は白色でもろかった。
【0035】このセラミックスにおいては、水道水のPhの変化、油の燃焼変化はなかった。
【0036】比較例2KMg3 (AlSi3 O10)(OH)2 (天然金雲母)、SiO2 (水晶)26%重量部、Al2 O3 4.2%重量部、Fe
2 O3 (三酸化二鉄)2.5%重量部、CaO(酸化カルシウム)21%重量部、MgO(酸化マグネシウム)13%重量部、K2 O 2.7%重
量部、Na2 O 4%重量部、P2 O5 23%重量部の混練物群にヒドロキシエチルセルロース5%重量部を混練し、加水反応させ養生した後、成
型した。成型状態は白色で、成型が比較的困難であった。その後に、800度C/1時間で仮焼成し、1000度C/1時間で焼結した。焼結状態
は乳白色で、比較的硬質であった。
【0037】このセラミックスにおいては、水道水のPhの変化、油の燃焼変化はなかった。
【0038】比較例3KMg3 (AlSi3 O10)(OH)2 (天然金雲母)、SiO2 (水晶)30%重量部、Al2 O3 1.6%重量部、Fe
2 O3 (三酸化二鉄)1.1%重量部、CaO(酸化カルシウム)14%重量部、MgO(酸化マグネシウム)16%重量部、K2 O 0.9%重
量部、Na2 O 3%重量部、P2 O5 20%重量部の混練物群にヒドロキシエチルセルロース4%重量部を混練し、加水反応させ養生した後、成
型した。成型状態は淡黄色で、成型が比較的困難であった。その後に、800度C/1時間で仮焼成し、980度C/1時間で焼結した。焼結状態
は淡黄色で多孔質であった。
【0039】このセラミックスにおいては、水道水のPhの変化、油の燃焼変化はなかった。

詳細な説明
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水及び油改質用複合セラミックスの製造方法に係わり、更に詳しくは、水及び油の改質効果を従来のセラミックスに
よる改質効果に比べより良好にするセラミックスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、セラミックスは、セラミックス各種が有する触媒作用や遠赤外線放射、或いは磁気等を利用して水や油を改質すること
に近時使用されている。上記遠赤外線放射を利用するには、セラミックスに電気或いは熱を与えていた。また、磁気を利用するには、別に磁石を用
意し、磁石と併せて使用していた。
【0003】そして、上記セラミックスの製造方法は、雲母類、珪酸化合物、リン酸化合物、マグネシウム化合物、燐酸カルシウム化合物、ナトリ
ウム化合物、カリウム化合物、正磁性化合物、鉄化合物、亜鉛化合物、アルミニウム化合物、補強繊維、柑橘類から成る混練物群から選ばれた少な
くとも二つの混練物に結合剤を混練した後、加水反応させ養生し、その後に成型し、仮焼成した後、焼結しセラミックスを得る製造方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記製造方法により製造されたセラミックスによると、上記触媒作用を利用して水や油を改質する場合、比較的短
期の間に触媒作用の効果が低下し十分な改質効果が得られないものであった。また、上記遠赤外線放射を利用する場合も十分な改質効果が得られな
かった。更に、上記磁気を利用する場合、別に磁石を用意しなければならなかったと共に、セラミックスと磁石とを併用しての改質効果は満足のい
くものではなかった。
【0005】従って、本発明の目的とする所は、従来のセラミックスに比べ水や油の改質効果がより良好に得られるセラミックスの製造方法を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決する為の手段】本発明者等は水や油を改質するセラミックスの製造について研究を続け、その結果、各種化合物の混練物群の中から選
んだ混練物に、反磁性化合物を混練し、できたセラミックスを磁気化することで、水や油をより良好に改質できるセラミックスを得るに至った。
【0007】即ち、本発明は雲母類、珪酸化合物、リン酸化合物、マグネシウム化合物、燐酸カルシウム化合物、ナトリウム化合物、カリウム化合
物、正磁性化合物、鉄化合物、亜鉛化合物、アルミニウム化合物、補強繊維、柑橘類から成る混練物群から選ばれた少なくとも一つの混練物に、反
磁性化合物及び結合剤を混練し混合混練物を得る。次に、この混合混練物を加水反応させ養生する。次に、この養生した混合混練物を成型する。次
に、この成型した混合混練物を仮焼成する。次に、この仮焼成した混合混練物を焼結しセラミックスを得る。そして、このセラミックスを磁気化す
ることを特徴とする水及び油改質用複合セラミックスの製造方法である。
【0008】本発明においては800度C〜900度Cにて仮焼成すると共に、890度C〜1300度Cにて焼結する。
【0009】本発明で用い得る雲母類は、具体的な化合物として一部の層状ケイ酸塩鉱物をも含み、KAl2 (AlSi3 O10)(OH)2 (白雲
母)、K(Mg,Fe)3 (AlSi3 O10)(OH)2 (黒雲母)、KMg3 (AlSi3 O10)(OH)2 (金雲母)、KLi2 Al(Si4
O10)(OH)2 (鱗雲母)、NaAl2 (AlSi3 O10)(OH)2 (ソーダ雲母)、KMg3 (AlSi3 O10)F2 (フッ素金雲母)、K
Mg2.5 (Si4 O10)F2 (フッ素四ケイ素雲母)、KMg2 Li(Si4 O10)F2 (テニオライト)、NaMg2.5 (Si4O10)F2 (N
aテトラシリシックマイカ)、NaMg2 Li(Si4 O10)F2 (Naテニオライト)、LiMg2 Li(Si4 O10)F2 (Liテニオライ
ト)、Na1/3 Mg2/3 Li1/3 (Si4 O10)F2 (Naヘクトライト)、Li1/3 Mg2/3 Li1/3 (Si4 O10)F2 (Liヘクトライ
ト)、である。即ち、組成式KMg3 (AlSi3 O10)(OH)2 を有する鉱物を基本成分とするもので、KはNa、Ba、Rb、Ca、NH
、H3 、Oなどにより、MgはAl、Fe、Mg、Mn、Li、Zn、V、Cr、Mn、Ni、Tiなどにより、AlはSi、Be、Fe、G
e、Bなどにより、OHはFにより置換されてもよい。本発明で用いられる雲母類としては、KMg3 (AlSi3 O10)(OH)2 (金雲母)又
は、KMg3 (AlSi3 O10)F2 (フッ素金雲母)がより好ましい。
【0010】上記金雲母は天然金雲母よりも人工フッソ非膨潤型(トピー工業)と人工フッソ膨潤型を使用することがより良い。
【0011】また、珪酸化合物としては、SiO2 (水晶)、SiO2 (方珪石)、SiO2 (鱗珪石)SiO2 (金紅石)が使用される。
【0012】また、リン酸化合物としては、P2 O5 、H3 PO4 、HPO3 、PH3 、H2 PH3 、HPH2 O2 、H4 P2 O7 が使用される。
【0013】また、マグネシウム化合物としては、MgO、MgCO3 、MgCl2 、Mg(OH)2 、Mg2 P2 O7 、Mg3 (PO4 )2 が使
用される。
【0014】また、リン酸カルシウム化合物としては、CaHPO4 (リン酸一水素カルシウム)、Ca3 (PO4 )2 (リン酸カルシウム)、C
a5 (PO4 )3 F(リン酸フッ素カルシウム)、Ca4 O(PO4 )2 (リン酸酸化カルシウム)、Ca10(PO4 )6 F2 (フッ素アパタイ
ト)、CaP4 O11、Ca(PO3 )2(メタリン酸カルシウム)、Ca2 P2 O7 (ピロリン酸カルシウム)、Ca2(H2 PO4 )2 (リン酸二
水素カルシウム)、Ca10(PO4 )6 (OH)2(ヒドロキシアパタイト)が使用される。上記リン酸カルシウムは、三燐酸カルシウム、或いは
二燐酸カルシウムでも良い。上記フッ素アパタイトは、組成式Ca5 (PO4 )3 F又は、Ca10(PO4 )6 F2 を有する化合物を基本成分とす
るもので、Caは完全にPb、Ba、Sr、Cd、Zn、Ni、Mg、K、Fe、Al、Na、Y、Ce、Mnなどにより、PO4 は完全にAsO
4 、VO4、SiO4 、SO4 CO4 CrO4 などにより、Fは完全にCl、OH、Br、Oによって置換されてもよい。本発明で用いられるリン
酸カルシウム化合物は、Ca5 (PO4 )3 F(フッ素アパタイト)、又はCa10(PO4 )6 F2 (フッ素アパタイト)がより好ましい。
【0015】また、ナトリウム化合物としては、NaCl、NaOH、Na2 CO3 、NaHCO3 、Na2 O、Na4 P2 O7 、Na2 H2 P2
O7 、Na5 P3 Oが使用される。
【0016】また、カリウム化合物としては、KCl、KOH、K2 CO3 、K2 O、K4P2 O7 、K3 PO4 が使用される。
【0017】また、正磁性化合物としては、FeCl2 (塩化第一鉄)、FeCl3 (塩化第二鉄)、Fe2 O(三酸化二鉄)、Fe3 O4 (四酸
化三鉄)、Fe2 MnO4 (酸化マンガンIIニ鉄III)、Fe2 MgO4 (酸化マグネシウムニ鉄III)、Ni(ニッケル)、Fe2 NiO
4 (酸化ニッケルIIニ鉄III)、Co(コバルト)、Ca3 O4 (四酸化三コバルト)、CoFe2 O4 (酸化ニ鉄IIIコバルトII)、P
d(パラジウム)、Rh(ロジウム)、CoO(酸化コバルト)、Ca(カルシウム)、K(カリウム)、La(ランタン)、Lu(ルテチウ
ム)、Mo(モリブデン)、Na(ナトリウム)、(NH4 )2 OsBr6 、Pt(プラチナ)、ReCl3 (塩化レニウム)、Sr(ストロンチ
ウム)、Th(トリウム)、VO2 (酸化パナジウム)、Zr(ジルコニウム)、ZrN(窒化ジルコニア)が使用される。
【0018】また、鉄化合物としては、FeO(酸化鉄)、Fe3 O3 (三酸化二鉄)、Fe3 O4 (四酸化三鉄)が使用される。
【0019】また、亜鉛化合物としては、ZnO(酸化亜鉛)、Zn(OH)2 (水酸化亜鉛)が使用される。
【0020】また、アルミニウム化合物としては、Al2 O3 、Al(OH)3 、Al2 O3 (H2 O)、Al2 O3 (3H2 O)が使用される。
【0021】また、補強繊維としては、種子毛繊維、靭皮繊維、葉脈繊維、獣毛繊維、絹繊維、再成繊維、半合成繊維、合成繊維、柑橘類繊維から
成る有機繊維物群から選ばれ有機繊維物が使用され、上記種子毛繊維は木綿、カポック、パンヤの繊維、靭皮繊維は亜麻、芋麻、大麻、ミツマタの
繊維、葉脈繊維はマニラ麻、サイザル麻、バショウの繊維、獣毛繊維は羊毛、モヘヤの繊維、絹繊維は家蚕系、野蚕系の繊維、再成繊維はレーヨン
の繊維、半合成繊維はアセテートの繊維、合成繊維はポリエステルの繊維、柑橘類繊維は果物類の皮、野菜類の皮の繊維であり果物類の皮はミカン
の皮、野菜類の皮は、キュウリの皮である。上記補強繊維は径が1〜40ミクロン、長さが1〜7ミリを有し、完全燃焼し得るものが好ましい。
【0022】また、有機化合物としては、L−アスコルビン酸、ヘム、非ヘムが使用される。
【0023】また、反磁性化合物としては、Agl(ヨウ化銀)、AlCl3 (塩化アルミニウム)、B(ホウ素)、B2 O3 (酸化ホウ素)、B
e(ベリリウム)、Bi(ビスマス)、Cs2S(セシウム硫黄)、LiCl(塩化リチウム)、LiO2(酸化リチウム)、NH4 Cl(塩化アン
モニウム)、P(黒)(黒リン)、P(赤)(赤リン)、Sb(アンチモン)、Rh2 O3 (酸化ロジウム)が使用される。
【0024】また、層状ケイ酸塩鉱物は、KAl2 (AlSi3 O10)(OH)2 (白雲母)、K(Mg,Fe)3 (AlSi3 O10)(OH)2
(黒雲母)、KMg3 (AlSi3 O10)(OH)2 (金雲母)、KLi2 Al(Si4 O10)(OH)2 (鱗雲母)、NaAl2 (AlSi3 O
10)(OH)2 (ソーダ雲母)、KMg3 (AlSi3 O10)F2 (フッ素金雲母)、KMg2.5 (Si4 O10)F2(フッ素四ケイ素雲母)、K
Mg2 Li(Si4 O10)F2 (テニオライト)、NaMg2.5 (Si4 O10)F2 (Naテトラシリシックマイカ)、NaMg2Li(Si4 O
10)F2 (Naテニオライト)、LiMg2 Li(Si4 O10)F2 (Liテニオライト)、Na1/3 Mg2/3 Li1/3 (Si4 O10)F2 (Na
ヘクトライト)、Li1/3 Mg2/3 Li1/3 (Si4 O10)F2 (Liヘクトライト)などを主成分とするもので、雲母系鉱物と呼ばれる。雲母系
鉱物は、組成式KMg3 (AlSi3 O10)(OH)2 を有する鉱物を基本成分とするもので、KはNa、Ba、Rb、Ca、NH4 、H3 、Oな
どにより、MgはAl、Fe、Mg、Mn、Li、Zn、V、Cr、Ni、Tiなどにより、AlはSi、Be、Fe、Ge、Bなどにより、OH
はFにより置換されて良い。本発明に用いられる層状ケイ酸塩鉱物としては、KMg3 (AlSi3 O10)(OH)2(金雲母)、又は、KMg3
(AlSi3 O10)F2 (フッ素金雲母)がより好ましい。
【0025】また、結合剤としては、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポ
リエチレンオキシド、ポリビニルブチラール、ポリメチルメタクリレート、セルロースアセテートブチレートが使用される。上記結合剤としては、
ヒドロキシエチレンセルロースやメチルセルロース等の長手繊維質のものがより好ましい。
【0026】なお、セラミックスの製造時に、リン酸化合物と燐酸カルシウム化合物とを混練する際は、P/Caの原子比が16〜17の範囲内に
なるように無水リン酸などを混練して、原子比を微調整する。また、上記混練物群から選んだ混練物を混練する場合、所定の混練順位に従って混練
する。また、所定の焼結温度と時間経過後に、所定の焼結温度に30度Cアップした温度まで再度焼結後、炉冷すると水や油の改質効果がより良い
セラミックスが得られる。
【0027】
【作用】本発明において反磁性化合物を混練し、磁気化することで、セラミックスによる水及び油の改質においてどのような作用をするのか、その
作用機構自体は明らかではない。しかしながら、この反磁性化合物の混練、磁気化によりセラミックスの触媒作用及び遠赤外線放射並びに磁気等の
何れかが活性化される等と考えられ、従来に比べ水及び油の改質効果がより高くなったことが確認された。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1Ca2 P2 O7 (ピロリン酸カルシウム)16.7%重量部とCa10(PO4)4 F2 (フッ素アパタイト)11%重量部とSiO2 (方
ケイ石)26%重量部とAl2 O3 (酸化アルミニウム)27.5%重量部と純水60cc及びH3PO4 (リン酸)27.5%重量部を加水混練
後、反応熱が常温に成るまで養生し、KCl(塩化カリウム)3%重量部とNaMg2.5 (Si4 O10)F2 (Naテトラシリックマイカ)20%
重量部とC6 H8 O6 (L−アスコルビン酸)1%重量部とFe3 O4 (四酸化三鉄)0.2%重量部とRh(ロジウム)0.05%重量部とNa
CO3 (炭酸ナトリウム)2%重量部を混練する。反応発砲終了後MgO(酸化マグネシウム)11%重量部を入れ混練すると再度反応熱が出る為
に、常温になった後に、ZnO(酸化亜鉛)0.05%重量部とHEC(ヒドロキシエチルセルローズ)20%重量部を混練する。そして、5時間
以上養生後、固形化するために粉砕して再度加水し混練する。その後養生を12時間以上行なわないと、粘度が出ない為に成型できない。養生後成
型し、成型後に自然乾燥または炉内90度C乾燥を行ない、ゆっくりと十分に乾燥させる。
【0029】次に、6度C/1分間の昇温速度で600度Cまで昇温し、その後800度Cで1時間仮焼成し、920度Cで焼結した。その後、セ
ラミックスの表面温度のみを高める目的の為、950度Cまで昇温して、950度Cで切り炉冷した。焼結後100Vの電流内で磁気処理を行なっ
た。
【0030】水道水Ph7.2にこのセラミックスを投入し、24時間後にPhを測定したところ、Ph8.5の数値に変化していた。また、1
リットルの灯油ストーブのタンク内に投入して2分後に点火したところ、炎を微弱に調整しても最強の状態時の様に火力が強くなった。
【0031】実施例2KMg3 (AlSi3 O10)F2 (フッ素金雲母非膨潤型)、SiO2 (水晶)38%重量部、Al2 O3 4.2%重量部、
Fe2 O3 (三酸化二鉄)0.2%重量部、CaO(酸化カルシウム)14%重量部、MgO(酸化マグネシウム)16%重量部、K2 O 2.8
%重量部、Na2 O 3.5%重量部、P2O5 22%重量部、Zn(亜鉛)0.01%重量部、柑橘類の皮0.1%重量部の混練物群に、Rh(ロ
ジウム)0.05%重量部、ヒドロキシエチルセルロース20%重量部を混練し、加水反応させ養生した後、成型した。成型状態は灰色であり、成
型も容易であった。その後、800度C/1時間で仮焼成し、980度C/1時間で焼結した。焼結状態は白色で多孔質である。その後、できたセ
ラミックスを磁気化した。このセラミックスを使用しての水及び油の効果試験では、水道水Ph7.3がセラミックスの10日間連続浸漬後Ph
9.53に変化した。また、酸化還元電位差は150mVであった。更に、油燃焼度は上昇した。
【0032】実施例3KMg3 (AlSi3 O10)F2 (フッ素金雲母非膨潤型)、SiO2 (水晶)38%重量部、Al2 O3 4.2%重量部、
Fe2 O3 (三酸化二鉄)0.2%重量部、CaO(酸化カルシウム)14%重量部、MgO(酸化マグネシウム)16%重量部、K2 O 2.8
%重量部、Na2 O 2%重量部、P2 O530%重量部、Zn(亜鉛)0.02%重量部、柑橘類の皮0.1%重量部の混練物群に、Rh(ロジウ
ム)0.05%重量部、ヒドロキシエチルセルロース20%重量部を混練し、加水反応させ養生した後、成型した。成型状態は灰色であり、成型も
容易であった。その後、800度C/1時間で仮焼成し、920度C/1時間で焼結した。焼結状態は白色で多孔質である。その後、できたセラ
ミックスを磁気化した。
【0033】このセラミックスを水道水Ph7.3に10日間連続浸漬したところPh9.77に変化した。また、酸化還元電位差は163mVで
あった。更に、油燃焼度は実施例1に比べ上昇した。
【0034】比較例1上記実施例1の混合物群から亜鉛化合物、補強繊維、反磁性化合物を混練しない混練物群、即ち、KMg3 (AlSi3 O
10)(OH)2 (天然金雲母)、SiO2 (水晶)32%重量部、Al2 O3 4.6%重量部、Fe2 O3 (三酸化二鉄)0.7%重量部、CaO
(酸化カルシウム)25%重量部、MgO(酸化マグネシウム)6.5%重量部、K2 O 0.5%重量部、Na2 O 4%重量部、P2 O5 23%
重量部の混練物群にヒドロキシエチルセルロース5%重量部を混練し、加水反応させ養生した後、成型した。成型状態は白色で成型は容易であっ
た。その後、仮焼成し、1000度C/1時間で焼結した。焼結状態は白色でもろかった。
【0035】このセラミックスにおいては、水道水のPhの変化、油の燃焼変化はなかった。
【0036】比較例2KMg3 (AlSi3 O10)(OH)2 (天然金雲母)、SiO2 (水晶)26%重量部、Al2 O3 4.2%重量部、Fe
2 O3 (三酸化二鉄)2.5%重量部、CaO(酸化カルシウム)21%重量部、MgO(酸化マグネシウム)13%重量部、K2 O 2.7%重
量部、Na2 O 4%重量部、P2 O5 23%重量部の混練物群にヒドロキシエチルセルロース5%重量部を混練し、加水反応させ養生した後、成
型した。成型状態は白色で、成型が比較的困難であった。その後に、800度C/1時間で仮焼成し、1000度C/1時間で焼結した。焼結状態
は乳白色で、比較的硬質であった。
【0037】このセラミックスにおいては、水道水のPhの変化、油の燃焼変化はなかった。
【0038】比較例3KMg3 (AlSi3 O10)(OH)2 (天然金雲母)、SiO2 (水晶)30%重量部、Al2 O3 1.6%重量部、Fe
2 O3 (三酸化二鉄)1.1%重量部、CaO(酸化カルシウム)14%重量部、MgO(酸化マグネシウム)16%重量部、K2 O 0.9%重
量部、Na2 O 3%重量部、P2 O5 20%重量部の混練物群にヒドロキシエチルセルロース4%重量部を混練し、加水反応させ養生した後、成
型した。成型状態は淡黄色で、成型が比較的困難であった。その後に、800度C/1時間で仮焼成し、980度C/1時間で焼結した。焼結状態
は淡黄色で多孔質であった。
【0039】このセラミックスにおいては、水道水のPhの変化、油の燃焼変化はなかった。
【0040】
【効果】以上詳述した如く、本発明によれば各種混練物群と結合剤との混練に加え、反磁性化合物を混練し、焼結して得られたセラミックスを磁気
化することにより、従来のセラミックスに比べて水及び油の改質効果がより良好に得られるセラミックスを製造できる。

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